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【Day12】1日限定20人しか立ち入れないアメリカの秘境「The Wave(ザウェーブ)」【行き方・注意点まとめ】

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アメリカ横断12日目!今回はこちら、ユタ州の「Kanab(カナブ)」という町から1日が始まります。

昨日「The Wave」の抽選に見事当選した僕ら4人は、午後の時間を使い、

・グレンキャニオンダム
アンテロープキャニオン
・ホースシューベンド

上記3つの観光地をぐるっと観光。拠点カナブ(Kanab)の街に戻ってきました。

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そして本日は、いよいよ待ちに待った「The Wave」観光の日。一体どんな景色が見れるのか楽しみです。

前日のお話はこちら。

launcher567.hatenablog.com

The Waveとは?

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場所はユタ州アリゾナ州の州境近く「バーミリオン・クリフ国定公園」内にあり、「1日20人しか立ち入ることができないアメリカの秘境」として知られています。

1億9千年前のジュラ紀の砂岩を自然が年月をかけ削り出した景観は、「死ぬまでに行きたい世界の絶景」とも呼ばれて旅人の間でも話題に。

また最近はTVを中心としたメディアでも取り上げ始められた結果、インターネット抽選の倍率はハイシーズンで100倍を超えるほどに人気が沸騰しています。

誰がいつ見つけたの?

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実はこれ、定かではありません。

引用元によると1990年代まで知られていませんでした。

しかしドイツの旅行会社の広告用パンフレットに起用され、1996年に「Faszination Nature」というドキュメンタリー映画で取り上げられたことで、広く認知されるようになったようです。

The Wave was virtually unknown until the 1990’s when it was widely advertised in German travel brochures, and featured in the 1996 movie Faszination Nature.

https://www.beautifulworld.com/north-america/united-states/the-wave/

その他知られるようになった要因は諸説ありますが、正確な発見日時までは定かになっていません。

・2003年にカメラマンによって発見、その写真が世界中で様々な賞を受賞。

Microsoftのスクリーンフォトに起用され、一躍注目を浴びた。

誰が見つけたのかもわからない。そんな謎めいた背景も、世界中の旅人の冒険欲を掻き立てるためのスパイスになっているのかもしれませんね。


なぜ1日20人しか入れないのか?

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理由の1つは「地形を守るため」です。

The Wave含む地域「Coyote Butts(コヨーテビュート)」全体が脆い砂岩でできているため、一般開放し多くの人間が立ち入ることで景観が壊れるのを防ぐため入場制限が敷かれています。

ベストシーズンはいつ?

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4月、5月、9月、10月だと言われています。

◆4月、5月は冬が終わり、気温も比較的快適。暑すぎず寒すぎないためThe Wave観光に適しています。(地面を覆う雪も溶けていることが多く、The Wave特有の赤々とした流線美が拝めます)

◆9月、10月は真夏。世界中でバケーションが始まるため、長期休みに合わせて各国から旅行者が集まります。

1日10人の枠に150人以上が押しかけることもあるそうなので、ハイシーズンにThe Wave 観光を想定されている方は要注意。<引用元>
https://www.thewave.info/

どうやって抽選に参加するの?

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抽選に参加する方法は2つあります。

・インターネットの事前抽選で10人
・現地前日に行われる抽選で10人

前者は当日、アリゾナ州カナブにあるカナブビジターセンター(Kanab visitor center)で行われます。

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後者は以下サイトから応募することができるので、そちらからアプライしてみてください。

Paria Canyon/Vermilion Cliffs Wilderness - Permit System

※英語サイトなので、英語が読めない人は読める人の力を借りることをオススメします。

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Web抽選用のカレンダーを見てみましたが予約は全てフル。(もはや本当に抽選をやってるのかを疑うレベル)

またその他抽選に関する注意事項は下記にまとめています。

「知らずにせっかくのチャンスを逃した、、!」なんてことが無いよう気をつけてくださいね。

【注意事項】<抽選時>
・8時30分抽選受付開始
・9時抽選開始(時間厳守)
・抽選は1グループ単位(最大6人)
・10名が確定した段階でその日の抽選終了
・1グループから複数申請者を出した場合失格
・許可証の譲渡不可

【注意事項】<観光当日>
・当日は許可証を車のダッシュボードに置く(社外から視認できる場所へ)
・The Waveへの道中、許可証を必ず持ち歩く(バックパックに付ける)
・水を1L持っていく
・日焼け止めを忘れない

以上がThe Wave に関する情報一覧になります。

下記では僕たちがThe Waveにたどり着くまでの記録をまとめているので参考にどうぞ。

早朝7時:カナブ出発!The Waveへ

The Wave 観光拠点の街「カナブ(Kanab)」を出発、我らが愛車TOYOTAの「4RUNNER」を繰り出し目的地へと向かいました。

晴れ晴れとした天気が広がり、冬ながら今日は暑くなりそうだと思っていたら、、

雪山に迷い込み、なんと遭難!

「さっきまで雪のない平地を走ってたのに、あれ?」

地図を頼りに車を進めていたにも関わらず気づけば山の上。

「こっちじゃね?」とマップ片手に進んでみた結果見事遭難。

The Wave 観光では毎年遭難者が出るとは聞いていましたが、まさか早速自分たちがそうなるとは、、、

午前10時:雪山下山開始

「これ以上先を進んでも迷走するだけだ」

時間をかけて突き進んで来た分、このまま進んでもなんとかなるんじゃないかと考えましたが、時間も限られているため、仕方なく元来た道を戻りることに。

踝(くるぶし)まである雪をかき分け、車輪の轍に沿い来た道を進みます。

雪にハンドルを取られるため、気を抜くと動けなくなる。。

もしキャンピングカーでアメリカ横断を実施していたら「そもそも山道まで上がってこれなかった」はず。

ここにきて4WDが仇になりました。

もはや自分たちがどこを走っているかもわからない。GPSが必須だということを身を持って知りました。

崖道を下るからこそ車体は右へ左へと大きく揺れる。

鋭利に尖った赤岩もゴロゴロ転がっているため、パンクしないように運転するハンドルさばきが求められます。

まだまだ先は長そうだ。

午前11時:下山完了、再スタート

その後往復1時間をかけ、やっとスタート地点に戻った4人。ここから地図に沿いThe Wave入り口へ。

事前情報によると、ゲートへの道は泥濘(ぬかるみ)やすく、毎年車が横転するため通る際は気をつけなければなりません。

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最悪の場合レッカー車を呼ぶ必要もあり、かかる費用は10万円はくだらないらしく。。

「それだけは避けたいな、、」

アメリカ横断メンバー4人とも世界一周中の身。無駄な出費は許されないため気をつけねば。

【注意事項】
・冬場の早朝は道路が凍結しているため、午前中にゲートにたどり着けば問題ありません。

・気をつけるべきは帰り道。日が高く昇った後なので地面は溶け、車輪を泥に取られがちになるので要注意

※実際に僕たちも帰り道は泥濘(ぬかるみ)にはまり、車体はドロドロ。相当苦労しました。

しばらく進むと入り口に無事到着。

駐車場には他に車が複数止まっており、どうやら先を越されたみたいだ。

車のフロントに、昨日もらった緑色の「コヨーテビュート入場許可証」を残し軽い準備運動、トレイル準備を始めます。

午後11時30分:The Waveへ向けトレイル開始!

ゲート到着から30分後、身体も適度に温まったしトレイル開始です。

【注意事項】
The Wave のある場所は非公開。許可証取得時にサインした書類にもありましたが、基本的に守秘義務が発生するため詳しい場所はお伝えできません。

※なのにGoogleMapには既に座標が登録されているというね。

「どっち?」

「多分、こっちじゃない?」

手元にある地図には目印となる地形しか書いておらず、一体どのルートが正しいのか確証が持てません。

僕たちは道に残っていた先駆者の足跡と感覚を頼りに突き進みました。

【注意事項】
地理や土地勘に強い人ならまだしも、普段から道に迷いやすいタイプの人は要注意。

全てがすべて同じ景色に見え、帰る方角もわからなくなるかもしれないので、単独行動は控えた方がよし。

秘境コヨーテビュートを駆け抜ける

コヨーテビュートには大きく2種類に大別されます。「北」と「南」にざっくり大別されたこの土地はいずれも入場許可証が無いと立ち入ることはできません。

遥か彼方まで広がる目の前の大平原を、

今日は時間の許す限り駆け抜けよう。

その目に「すべて」を、「世界一の絶景」を焼き付けて帰ると、赤々と燃える大地に立ち、心に誓いました。

先は長く同じような景色の中をただひたすらに突き進む。時には無言、時には談笑。

「果たしてこの道はあっているのか」

疑心暗鬼になりつつも、握りしめた地図を信じて歩くのみ。

そして目の前の景色に心高まったら、本能のままに駆け抜ける。

これがまた楽しいんですよね。

休憩必須:適宜休みが必要

黙々と歩き続けていると、アドレナリンのせいか気づかぬうちに疲れていることも。

枯れた木がソファの代わり。小まめに休憩を取り、しばらく足を休ませます。お尻が痛い。

シャクシャクのボタ雪に足を取られないように先へ進みます。

午後12時30分:スタートから1時間経過

トレイル開始から1時間、しばらくすると徐々にThe Waveの片鱗が見え始めてきました。

途中立ち寄った岩陰にも「波」は現れていて、触れるとザラついた肌に岩が引っかかる。

一体どうやったらこんな模様ができるのか、、自然の力はすごいね。

https://www.instagram.com/p/BviVipAAF8F/

まるでビスケットのような砂丘のカケラ。

もう少し小さかったら、ポケットに入れて持って帰ったんだけどな。

https://www.instagram.com/p/Bvk-LVCAuGS/

道中歩き抜けた道には、なぜか背の高い木々が存在しません。

植物といえば、せいぜい膝下程度の高さで群生している雑草ぐらいしか見当たらなくて、、

今も昔も日差しが強く、生命が生き抜くには過酷な環境だったからなのかと、元に転がった死んだ木々の破片に思いを寄せてみたり。

ざらついた赤土はまるで紙ヤスリのようだったのをよく覚えています。

その後もジリジリと焼け付く太陽の下、汗を滲ませながら先へ先へ進みます。

【注意事項】
・道中日陰が少ないです。

冬場だからマシだけど、真夏に訪れる際は覚悟しておいた方が良さげ。熱射病、脱水症状には気をつけて。

そして、やっと、、

午後13時30分:歩き続けること2時間、The Wave到着!

地図を指でなぞり、最後に力を振り絞り駆け上がった崖の上には突如開けた空間が。

半円形にぽっかりと空いたそこには、今まで見ていた波とは違う、力強く色鮮やかな「The Wave」がありました。

オレンジをベースにしたグラデーションに一瞬で心奪われます。

壁に手をつくと、ザラついた砂粒の感触がじんわり広がる。

それはあまりの絶景に疲れも吹き飛ぶほど。

そのあとは追いついてきた3名と合流。4人アメリカ横断の記念にと写真を撮ります。

まるでアーティストのジャケ写みたい笑

絶景:The Wave

元々このThe Wave 含む「コヨーテビュート(Coyote Buttes)」一帯は、1億9千年前のジュラ紀、その全てが砂漠地帯でした。

https://www.instagram.com/p/ByM0EfnA6s-/

その砂漠がまるっと長い年月をかけ、ミネラル分により石化。風雨による侵食により切り出され今の景色を作り出したと言われています。

何層もの散り積もった砂層が、それぞれの脆さ・強度により削れ残った結果、こんな風にいびつで奇抜な形になったのだとか。

https://www.instagram.com/p/ByO9RaCgjaK/

砂と雨が徐々に削り上げた岩々は、気づけばその”流れ”さえも自らの一部に取り込んだみたい。

谷間を歩くアメリカ横断メンバーの五十嵐。両サイドの赤壁は燃えるように赤々と輝いていて、

峡谷を抜けた先には、太陽の陽を反射する白雪が輝いていました。白と赤のコントラストがめちゃ綺麗だったのを覚えています。

自然が生み出した「世界一の絶景」は本当に存在しました。

動画を撮って遊んでみた

「せっかくThe Wave に来たのであれば、何か面白いことしたいよね」

一通り峡谷を観光した後、メンバーの思いつきにより、凍結した水辺でちょっと遊んでみることに。

やることはシンプル。GoProを氷上に設置し、スライディング開始!

カチカチに凍ったそれはまさしくスケートリンク。加速してスライディングするともう滑る、滑る!

そして今度は定点カメラ+GoProを片手に持ちスライディング!

勢いをつけて、、

「これがThe Wave の遊び方やー!!」

シャー!!!!

「Foooooooouuuuuu!!!!」

3名の股を潜り抜けた後は、自然と拍手が巻き起こり、、

「Yeahhhhh!!!」

これも1つの楽しみ方、もし冬に行かれる際は試してみてもいいかも。

The Waveでお昼寝

その後も遊び疲れたアメリカ横断メンバーの4人は、それぞれ個別で行動をすることに。

ランチアと五十嵐は「波間」に横たわり、これまでの旅や、世界各地のカフェについて語り合ったり。。

耳を澄ますと無音。何もしない、自然全てを全身で感じるだけでもThe Wave は楽しめました。

【注意事項】
・冬場はThe Wave 全体が雪に覆われる。

抽選倍率が低い冬場は当選確率も上がります。しかしご覧の通り、The Wave の一部が積雪に覆われていたりします。

よくWebサイトや雑誌、ブログで見かける真っ赤なThe Waveを見たい方は夏場に訪れるのがオススメです。

まとめ、アメリカ横断12日目終了。

日暮れ近くまでThe Wave 観光を楽しんだ僕らアメリカ横断メンバー4人。

その後は再び約2時間かけて元来た道を戻り、翌日の観光地に向けて進みます。

身体はトレイル疲れでヘロヘロ。最終的にはアリゾナ州の「カエンタ(Kayenta)」と呼ばれる街で夜を越すことに。

「カエンタ(Kayenta)」のバーガーキングで夜食を取り、無料のWifiで情報収拾をした後は車内に戻り車中泊

最高の絶景を夢に見ながら、泥に沈み込むかのように眠りにつきました。

明日はどんな旅が待ち受けているのか、、、楽しみはまだまだつきませんね!

では!

アメリカ横断12日目:走行距離】

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To be continued...続く!
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僕らの21日間、走行距離10,000Kmアメリカ横断の旅の記録は、YouTubeでも公開中!

アメリカ横断のリアルをみて、あなたが今計画している自分たちの旅、自分たちだけのアメリカ横断実現のために是非役立ててくださいね。

↓↓↓Day12はこちら↓↓↓


【Day12】アメリカ横断10,000Kmの旅!!【The Wave ザ・ウェーブ!! 自然が生んだ奇跡の絶景 】The Wave, Arizona , USA


そのほかアメリカ横断にかかった詳細な費用などまとめた記事は下記をどうぞ。

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アメリカ横断に国際免許はいらないって、知ってた? 詳細は下記記事へ。

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アメリカ横断中の夜間走行は辞めとけって言われるけど、、、本当かな?詳細は下記記事へ。

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アメリカ横断の思い出作りに最適!オススメスマホアプリはこちら! 詳細は下記記事へ。

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