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【航空券が高くなる理由】ダイナミックプライシングが原因だった

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年末年始やゴールデンウィーク交通機関や宿泊施設を予約する時、料金が通常より高いと感じたことはありませんか?

実はそれ、しっかり名前もついていて、かつ企業側が狙って取り組んでいるビジネス戦略だって知ってましたか?

今回の記事ではその戦略「ダイナミックプライシング」を簡単に紐解いて行きます。

知ってる知らないで海外旅行の旅費を大きく抑えることができるので知っておいて損なしですよ。

ダイナミックプライシングとは

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ダイナミックプライシング(Dynamic pricing)とは、市場の需要と供給のパランスに合わせて、商品やサービスの価格を変動させることをいいます。

閑散期には価格を安くして1席(1部屋)でも多く売りだし、繁忙期には価格を上げ閑散期の薄利分の利益を補う・利益拡大を狙う。

ビジネス戦略として企業に導入されることが多く、また「変動料金制・同的価格設定」とも呼ばれ、航空会社や鉄道会社、宿泊施設でよく取り入れられています。

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より身近な例でわかりやすく例えるなら「ゴールデンウィークなどの大型連休に合わせて高騰する航空券の価格」も、このダイナミックプライシングに当てはまるでしょう。

※「ぼったくり」も言葉を変えれば「ダイナミックプライシング」、需要と供給がマッチすれば価格が高くても買う人は買います。

また閉店間際のスーパーマーケット、お惣菜コーナーの安売りもダイナミックプライシングです。惣菜を売り残してもしょうがないので、価格を20〜50%割引いてでも消費者に商品を買ってもらう。

実は普段の生活中に多く潜んでいるんですねぇ。

AI(人工知能)導入によるダイナミックプライシングの変化

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またこのダイナミックプライシング、最近ではAI(人工知能)と掛け合わせて導入する企業が増えています。

従来プライシング(価格設定)は、料金調整のシステムを使用し、手動で価格調整を行う方法がメジャーでした。

しかしAIを利用することで、過去の販売実績や在庫状況などの自社の情報だけではなく、イベントや天候、競合やSNSなどのビッグデータと掛け合わせて最適価格を瞬時に決められるようになったというわけです。

人が手動で価格を決めるよりも、複雑で膨大な情報・データを元に最適な価格を設定する。またそこから得られたデータが蓄積すればするほど、AIの価格設定精度も上がってくるといわれています。

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価格戦略は企業にとっての生命線なので、ビックデータを所有している企業から順に、今後もAI(人工知能)による価格決定システムを導入する企業が増えていくのは間違いありません。

※梅雨の時期にコンビニに置かれる傘の数が増えるのもこれ。”何”が”いつ”売れるかを膨大なビッグデータを元に判断しているからこそできる商売(高価格と低価格の傘2種を置くのもまた戦術)

ダイナミックプライシング導入企業

Amazon

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今や知らない人がいない小売業界の覇者Amazonもダイナミックプライシングを導入しています。

Amazonの場合は取扱商品が星の数ほどあるため、商品1つ1つを細かく管理するのには大分骨が折れます。

そのためAIと連携してダイナミックプライシングを行なっていますが、商品レビューや購入数が増えた商品、いわゆる旬で人気のある商品=市場のニーズが高まった商品とAI側が判断するため、利益を挙げるために比例して価格も高まります。

よくある同じ商品でも購入価格が違うのはこれが関係しています。

ウォルマート

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アメリカ横断中に大変お世話になった大型スーパーマーケット「ウォルマート(Walmart)」

EDLP(エブリデーロープライス)」

いつ来店しても他店より安いという戦略で成功している企業ですが、ダイナミックプライシングを導入することで価格設定を市場のニーズに合わせて変動させることが可能になり、自ら引いた”最安値”戦略で首を絞めすぎることが少なくなりました。

航空券を安く購入するには、ダイナミックプライシングを読み解く必要がある

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海外旅行や語学留学、世界一周に際し、航空券の購入は避けては通れませんよね。そして航空会社含め各企業は、ダイナミックプライシングを採用している。

ということはつまり”いつ”が航空券が高くなるシーズンで、”どの時期”に航空券を購入しておけばを把握しておけば、ハイシーズン中のフライトであっても、比較的安くチケットを買うことができるはずです。

◾️日本の暦

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・GW
・お盆
・年末

旅行好きな方であれば既にご存知のはず。実家への帰省目的でこの時期に国内線チケットを購入しようとすれば、ローシーズンに比べ、度肝抜かれるような価格設定が目に飛び込んでくるはず。

◾️海外の暦

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・中華圏の旧正月(2月)

香港やシンガポールなども当てはまります。日本と違い中華圏には旧正月があるため、大体1~2月あたりでしょうか、中華圏にルーツを持つ方々が帰省に合わせて一気に航空券を買い始めるためチケット代が高くなります。

◾️イベント時期

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・ワールドカップ開催時期(開催国)
・オリンピック

2020年東京オリンピックがありますが、その開催時期の前後はおそらく航空券代が高くなります。

世界中からオリンピックを一目見ようと人々が集まり、帰国ラッシュ時もダイナミックプライシングが漏れなく発動するはずですので、該当時期に空路で移動を検討されている方は要注意。

上記以外にも、ダイナミックプライシングにより航空券の価格が通常よりも高くなる時期は他にもたくさんあるはず。ですので海外旅行を検討されている方は、2~3ヶ月前からの事前チェックをお忘れなく。

ダイナミックプライシングにハマり、高額料金を支払った例

ここでは僕がこのダイナミックプライシングにハマり、世界一周中に泣く泣く高い料金を支払った事例をあげます。

スペイン・マドリッド

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大学3年生、世界一周中にスペインの首都マドリッドを訪れた際に起きた出来事です。

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スペイン滞在期間中に、クラブ「レアル・マドリード」の試合が週末にあったのですが、僕が滞在した安宿(ゲストハウス)ですらも宿泊料金がその日の前後だけ2倍になったりしました。

旅費節約のためにゲストハウスに泊まったのに、結果高額宿泊費を支払うはめに。。
※町中の宿泊料金が上がり、費用を抑えるにはもうマドリッドを出る以外選択肢がありませんでした。

目的は別として、ヨーロッパ旅行で海外を訪れる際、滞在する地域にサッカーのビッグクラブがある場合は、旅行時期がクラブの大きなイベントや試合日時と被ると宿泊料金が爆上がりする可能性があるので気をつけて。

まとめ

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今後もAIを活用したダイナミックプライシングを導入する企業は増え続けるはず。

ですので、今この瞬間ダイナミックプライシングを知ることができたあなたはラッキー!

旅人も賢くならないとお金だけが飛んでいっちゃうので、ダイナミックプライシングを理解し、航空券浮いたお金でよりメリハリのある海外旅行を楽しみましょう!

では!

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